
バトラー#211は、歯科医院で取り扱われる歯科医院専用歯ブラシ。
見かけは、ザ・スタンダード、という感じで、シンプルな作りをしているように見える歯ブラシです。
(バトラー#211のヘッドの植毛部)
バトラー#211と、バトラー#200の違いは、
バトラー#200のほうが、一回り小さいこと。
大きさを除くと、ほぼ同じ感じの作りです。
サイズ、どちらを買うか迷う時は、
女性は、バトラー#200を、
男性は、バトラー#211を使ってみると、よいかもしれません。
ただ、バトラー#211でも、サイズ的に大きいわけではなく、ヘッドは、小さめ。
女性でも磨ける感じです。
計ったら、バトラー#211の植毛部分は、約縦22㎜、幅6㎜、毛の長さ9㎜でした。
バトラー#200のサイズは、縦16.2㎜になります。
さて、このバトラーの歯ブラシ、
「え? フツーの歯ブラシに見えますけれど…」、とお思いの皆さま。
バトラー#211は、本当にスタンダードな形。
持ち手の部分の柄もフツーで、植毛部分にも、見た目に変わったとことがない、
と、思われるのですが、
実は、バトラー#211、#200の特徴は、毛、そのもの。
毛の弾力、毛先で歯垢をとらえる力が、素晴らしい。
力強く「歯垢を搔きとる」感触というか、
毛先を、歯面に当てて、そのまま揺らす、ときの感触が、
非常にしっかりとしていて、
まさに、「歯垢取ってます」、という感じ。(笑)
ぜひ、毛を開かせない優しい圧で(ただ、持っているだけで、力を入れず、ただ当てる、触っているだけ、という優しい圧で)、
ブラシの毛の弾力を手に感じながら、歯ブラシの毛先を歯面に当てたら、
そのまま毛先を移動させずに、その場で優しく揺らして、
使っていただきたい。
それで、十分、歯垢は取れると思います。
バトラー#211、#200の特徴の、歯垢がとれる感じのする毛先は、
毛先を「テーパード・サテナイズド加工」しているそうで、
テーパー・サテナイズド加工って何?
という感じですが(笑)、
バトラー歯科医師が開発した技術で、1本1本の毛先を丸く、さらに先細く削っていくテパード加工と、
プラーク除去効果を高めるために、毛先の表面をザラザラにしたサテナイズド加工のことで、これにより、歯周ポケット(歯肉溝)内の歯垢などを、より落としやすく作られているそうです。
使っていると、たしかに、歯ブラシの毛先が、歯垢をひっかけるようにとらえて、
歯面から剥がす感じがして、
長年、プロフェッショナルに選ばれてきた実力を感じる歯ブラシとなっていると思います。
かたさは、「ふつう」表記ですが、
しっかりと弾力があって、いわゆる磨きごたえのある感触があります。
昔、歯ブラシといえば、
「かため」「ふつう」「やわらかめ」の3種類が販売されることが多かったのですが、いつの頃からか、市場から消えるようにあまり見なくなった、歯ブラシの「かため」。 歯科衛生士さんに質問しても、「かため」の歯ブラシは弊害が出やすいです、やめましょう」と、言われるばかり。(笑)
でも、「かため」の歯ブラシが欲しいと思う方は、多くいらっしゃると思います。
今は、売り場であまり見なくなった「かため」の歯ブラシ。
今まで、当然のように売っていたものが、急になくなる、 物足りない、さみしい感じは、 分かる方が多いかもしれません。
「かため」の歯ブラシは、歯磨きの仕方によって、歯ぐきの擦り減りなどの弊害が出やすい、という対策のために、販売数が少なくなった印象を受け、仕方ない部分もあるのかもしれませんが、
弊害がでないように上手に歯磨きすることさえできれば、
毛先でしっかり、歯面の歯垢をとらえる、 「ココ磨いてます」という感じの(笑)感触をしっかり感じることのできる歯ブラシ。
やわらかい歯ブラシが苦手で、しっかりした磨き心地の少し「かため」の歯ブラシを求める方には、 「ふつう」のかたさでも、昔からある歯ブラシ、 バトラー#211、#200や、プロステックあたりが、「かため」の感じにちかいと思います。
と、いうことで、
どのくらい昔からあるのか? といいますと、
バトラー歯ブラシは、ジョン・オスカー・バトラー歯科医師が、
自ら、磨きやすいブラシを開発して、
歯科医師相手に発売したところから、人気がでて、
1923年にバトラー社(John O.Butler Company)設立、その後、事業は広がりドラックストア販売、1980年代には海外にも販路を伸ばしました。
その当時は、かなり王道的な、有名な歯ブラシという感じで、
バトラー#211は、主に歯科医院で取り扱われており、
私の印象的にも、歯科医師に人気の歯ブラシというイメージでした。
そんなレジェンドな歯ブラシ。
今は、日本の歯科製品メーカー、サンスターに買収され、子会社になって社名を変更。
アメリカ合衆国シカゴに本社を置く、サンスターアメリカインク (旧社名はJ・O・バトラー社)となっているそうです。
「かため」の歯ブラシが、市場から消えたのは、
力を入れたり、大きく動かして磨くなどしたとき、
歯ぐきが擦り減るなどの弊害が出やすいから、ということもあると思うのですが、
それを回避するために、やわらかいブラシを使いましょう → かたい歯ブラシは作りません、という流れになっている気がします。
たしかに、歯ブラシは、力を入れないように、大きく動かさように、など、
気をつけなければ、弊害もでやすいので、
歯科医院で、歯科医師、歯科衛生士に直接の指導を受け、正しくお使いください。
また、定期的に歯科医院の検診を受け、歯科医師の指示に従っていただきたいと思います。