友歯科衛生士の、きれいブログ

口の中をキレイにする。 一生自分の歯で、美味しいモノを食べるためのブログ。



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磨きすぎの弊害等もありますので、歯科医院に通院し歯科医師直接の指導の元に行うことが必要です。

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(3)『歯みがきしているのに「磨けていません」と言われてしまう理由』と、そういう時にも効果的な、歯垢を落とすコツと方法。 「毛先の断面」を意識する。

 ブラッシング指導で、歯科衛生士さんから、
「磨けていませんね」と言われたことがある、かどうかは人それぞれだと思うのですが、

歯は、「とても磨き残しが、でやすい形」をしています。

ということで、今回は、
歯医者さんで「磨けてませんね」と言われることを回避する、
歯みがきで、より確実に歯垢を落とすコツと、方法。

と、まじめに書いても興味を持てない方には…、

よく見るような釣りっぽい記事タイトルで書くと、
『美人?歯科衛生士がこっそり教える、効果的に歯垢を落とすコツと、方法』。(笑)

(「美人」の後に、「?」マークがついています。
つまり…、美人ではない可能性も多々ありますが(笑)、
「歯科衛生士」が思う、「効果的に歯垢を落とすコツと方法」。)

 歯ブラシで、普通?に磨くと、
歯垢が残るところがある、磨き残しがある、ということを、以前このブログの記事でも書いたのですが、
(コチラの記事。『7. ブラッシング指導。 数分でも磨ける。 より確実にキレイに磨ける簡単な歯磨き。』)

サクッと、もう一度書いてみると、
歯ブラシで歯磨きをして、 歯ブラシの毛先が当たるところ(汚れが落ちるところ)は、青い線の部分ですが、
逆に、歯ブラシの毛先がなかなか届かず、
「磨き残しやすいところ、歯垢の残りやすいところ」は、
歯ブラシ磨ける所(青い線) の、「隣」。
ココです。 「赤い三角の場所」。

 なので、ココに歯ブラシの毛先を入れれば、磨けることが多いのですが、

その方法として、以前、歯ブラシを45度に傾ける方法をお伝えしました。
(コチラの記事。『7. ブラッシング指導。 数分でも磨ける。 より確実にキレイに磨ける簡単な歯磨き。』)

(歯に対して、歯ブラシを45度に当て、
歯と歯の間の磨き残しやすい所に、歯ブラシの毛を入れ込んで磨いています。)

ただ、これでも、歯ブラシだけで歯垢を落としきるのは難しいので、
歯磨きするときには、歯ブラシだけではなく、 フロス、歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどの補助用具を使うと、 かなりカンタンに、多くの歯垢が落とせます。 という記事でした。

 さて、今回はその続き、もう少し深く説明すると、
実は、歯ブラシで、歯磨きするのには、コツが必要です。
多くの方が、 歯みがきしているのにも関わらず、「磨けていません」と言われてしまうのは、
「毛先の断面」を意識していないことが多い、ということもあると思います。

ということで、今回は、「ブラシ」を使う時に、知っておくと、歯垢が取れやすくなる使い方。

「毛先の断面」を意識する。

で、「毛先の断面」って、どこ? という話ですが、 ココです。

 

毛先の断面。 (まんまですが。(笑))

この断面が、歯面に接触した時に、そこについている歯垢をとらえ、歯垢を落とす力が大きくなると思います。

また、「歯面から歯垢が剥がれる瞬間」は、
この断面が、隣の歯へ移動した時(歯ブラシを大きく動かした時)ではなく、
その場所で(毛先の断面が、歯面と歯垢をとらえたまま)、断面(毛先)が、歯面の上で揺らされた時。

つまり、この断面を、移動させる、 というより、 その場で揺らすことで、 歯垢が効率的に落ち、歯ぐき等にも弊害がなく磨けると思います。

「その場で揺らす」とは、例えば、こういう感じです。

 ↑ 青い線の位置に当てた、歯ブラシの毛先を、移動させずに、「奥側」に揺らし、

 ↑ その歯ブラシの位置を変えずに(移動させずに)その場で、「手前側」に揺らす。

これ、「 毛先の位置を移動せずに」、その場で、前後に揺らしていることが分かりますか?

この動きで、歯垢は落ちます。 毛先を移動させないで、このように、前後に揺らすのもいいですし、
毛先を移動させないで、(その場所に毛先を置いたまま)「の」の字に揺らすのも、いいと思います。

これで、毛先の断面は、歯面についたまま、動くので、
つまり、歯垢をとらえられたまま、歯面から引きはがす形になり、 効率的に歯垢が落ちますし、 歯ぐき等への弊害もでにくくなると思います。

 「歯ぐき等への弊害」って何?という感じですが、
例えば、腕などをコンクリートなどの壁に、こすりつけて、擦りむいてしまったときのイメージが分かりやすいかと思うのですが、

「腕がコンクリートの壁に擦られ続ける」この距離が長いほど、傷が長く、深く、ひどくなってしまいますが、
この距離が、なければ、あまり傷はつきません。

歯ブラシには、2センチぐらいの長さの植毛があったりしますが、
歯ブラシを大きく動かせば、この約2センチの長さ分、歯ぐきが擦られ続け、
さらに、ここに力が加わってしまうと、歯ぐきも傷つきやすく、
また、長年の習慣で擦られ続けると、歯ぐきの形も変わってきて、 擦り減ってしまうことがあるので、

なるべく、歯ぐきを傷つけず、 美しい形を維持したいと思えば、
「 力を抜く」、「歯ブラシを大きく動かさない」(移動させない)、などの使い方により、 それを回避することができると思います。

擦られ続ける距離(長さ)が短いほど、傷つきにくく、すり減りなども起こしにくいと思うので、 毛先を引きずって移動させるのではなく、
毛先を当てた場所、そこから移動させずに、力を入れず、その場で揺らすのが、 歯ぐきにも優しく、歯垢も効率的に落とせる方法の一つだと思います。

 ただ、全部の歯を磨くのに、細かく少しずつの距離の移動は、必然的にありますし、
完全に、その場所だけに留まって磨き続けるのは、 全部の歯を磨く、ということからするとちょっと大変であまり現実的ではないのですが、

その場で動かす、ということが頭にあると、 動かす距離も、細かく、少しずつになり、 歯ブラシの移動の時の力も抜けて、 非常に良い磨き方が出来ると思います。

余談ですが、先日「ワンタフトブラシは、素晴らしい」てきな記事を書いたのですが(笑)、
(コチラの記事。『6. ブラッシング指導。 磨き残しを回避する歯磨き法。 ワンタフトブラシを使った「スウェーデン式歯みがき」。』)

実は、ワンタフトブラシは、毛先の断面が、360度、いつも歯面に当たるようにカットされていて、 磨く人が角度などをあまり意識しなくても、歯頸部(ピンクの線)に当てるだけで、 毛先の断面が歯垢をとらえるように当たる設計。

 歯頸部(ピンクのライン)を、ワンタフトブラシで、バーッと一巡して磨けば、

歯垢を毛先の断面が落としてくれ、さらに、
歯ブラシのように2cmの植毛という長さがないので、 歯肉が擦られ続ける長さがないため、傷になりにくく、
歯ぐきの形の波状(ピンクの線の波状)を意識して、ワンタフトブラシをかけると、 大きく毛先を移動して動かしても、 歯ブラシより弊害が出にくく、歯垢を確実に落としやすくていいと思います。

ただ、乱暴な使い方をすると、弊害がでることはあるので、
歯科医院で直接口の中をみてもらい、歯科衛生士さんの指導を受けて、丁寧に優しくお使いください。

 

 次 (4)歯の「三面磨き」の方法。 歯ブラシの毛先(断面)で、歯垢が落ちる磨き方。 - 友歯科衛生士のブログ