
歯科医院でブラッシング指導に入り、
「磨けていませんね」とか、「磨き残しがあります」と言われたことのある方は、多いかもしれません。
実は「歯ブラシ」だけで磨き残しがないように磨くことは、難しく、 友歯科衛生士さんも、
歯ブラシと併用して、違うグッズ(フロスや歯間ブラシなど)を併用しています。
(まだまだ、筆を選ぶようです。(笑))
私は何としてでも、歯ブラシ一本でキレイに磨きます!
というのも良いですが、歯間ブラシやフロスなど、グッズを増やすと、
難しい磨き方を覚える、という、修行が要らず?(笑)カンタンなので、
そこは、一つだけにこだわらず、どんどん使っていきましょう。
歯磨きで、カンタンに歯垢を落とす方法の一つは、道具を使い分けること。
例えば、普段の家事でも、水を飲むための「水筒」を洗うのには、
普通のスポンジではなく、柄のついたスポンジを使ったりしますし、
窓のサンには、窓のサンに入る、細いブラシが便利です。
歯も、歯ブラシ一本で磨くより、 細いところに入るブラシを、何種類か使うことで、技術がなくても比較的簡単に、歯垢が落とせるようになると思います。
前回記事で、「なぜ? 歯ブラシで、歯が磨けないのか?」 そして、「なぜ? 歯ブラシは大きく動かさず、細かく動かすと良いのか?」
より確実に、歯が磨ける方法を書いたのですが、
(コチラの記事。『4. なぜ? 歯医者さんで「磨けてませんね」と、言われてしまうのか? 歯が磨ける方法。 歯磨きに最適な、歯ブラシ? 』)
「歯ブラシ」は、必ずしも歯磨きに最適、とまでは言えず、 普通?の使い方(ブラッシング指導を受ける前の使い方)では、 うっかりすると、肝心なところが磨けないことが多々あります。
そこで、その弱点をカバーし、 より多くの人に、磨きやすい方法を書いてみたいと思います。
まず、前回記事で書いたとおり、 歯ブラシを歯に当てた時に、磨ける範囲は限定的で、 普通?の磨き方で、歯ブラシを当てた際に、磨ける範囲は、青い線のところだけ。
赤い三角の部分が磨けず、ここに歯垢が残りやすくなります。
これを回避する方法として、前回は、歯ブラシに角度をつける方法をお伝えしました。 (歯に対して、45度の角度でブラシを当ててみました。)
今回は、もう少し簡単で、確実な方法です。
上記の説明で磨けないところ、赤い三角の部分というのは、 分かりやすい前歯でいうと、つまり、 ココです。 (歯と歯の間。)
「赤い三角の部分」とは、つまり、歯と歯の間なわけですが、
ココは、歯ブラシでは歯垢が落としにくい場所になるので、
前歯なら、デンタルフロス、糸ようじなどで清掃するといいかもしれません。
とくにデンタルフロス(糸ようじ)などのメリットとして、 「歯肉溝にも、痛みなく入って、歯垢が落とせる」ということもあるので、 歯ブラシではとれない、隣接面の汚れ(歯垢)がキレイに落とせます。
歯と歯の間から挿入した、糸ようじの糸が、歯周ポケット(歯肉溝)の中に少し入り込んでいるのが分かりますか?
痛みがなく、軽く入る範囲で、歯肉溝の中にフロスを入れ、
(無理をして、深く入れ込まず、そっと軽く入る範囲で入れます)
そこから、上下に動かして歯と歯の間を掃除。
歯肉溝の中からも歯垢が沢山取れてきて、歯周病対策に有効です。
これとは別に、奥歯には「歯間ブラシ」という清掃具を使うのも、歯と歯の間の掃除には、効果的だと思います。
(友歯科衛生士さん個人的には、前歯にはフロス。 歯間ブラシは、奥歯につかっています。)
歯磨きは、歯ブラシ一本ですべてを磨こうとすると、難しいこともあるので、
歯磨きに自信がない、磨き残ししやすい時は、フロスや歯間ブラシなどを併用すると、簡単に磨けます。
デンタルフロスは、本格的に指に巻き付けて使うものがあったり、 ホルダーについているタイプがあったりしますが、 多くの患者様が、使いやすいのはやはり、ホルダー付きのものかも。 気軽に使える、市販の「糸ようじ」などもあります。
(ホルダーについていないタイプは、「ただの糸」のような形状なので、
「指に巻き付けて使う、使い方」に慣れる必要があり、使いこなすのにハードルが高いかもしれません。)
歯間ブラシもフロスも、ドラッグストアやスーパーマーケットに売っていることが多いので、日常の中で買いやすい所で、とにかく、気軽に手に入れて、「使う」ことが大切だと思います。
歯と歯の間の隙間の広さによって、フロスの糸のあまり太いタイプは入らない、など、 人それぞれ違うので、自分のサイズに合わせて選べばいいと思います。
市販のものでも、歯垢はとれますので、 気軽に買って、始めると、歯周病予防に効果的です。
ちなみに、この歯ブラシで、なかなか磨けないところを磨く方法は、
私の別サイト『友歯科衛生士の 「長く、歯を残すためのサイト」』の記事、
『なぜ、「普通?の歯の磨き方」では歯垢が落ちないのか、検証してみました。(3面磨きの方法) | 友歯科衛生士の 「長く、歯を残すためのサイト 』
にも、また、別の方法を載せていますので、 よろしければ参照されてください。
次の記事。
『 6. ブラッシング指導。 磨き残しを回避する歯磨き法。 ワンタフトブラシを使った「スウェーデン式歯みがき」。 』