
歯科衛生士の資格は、就職に有利。
募集は、いつもでている感じです。
「歯科医院の数は、コンビニより多い」ということも関係していますが、
歯科衛生士の求人は、争奪戦、といわれることもあるぐらい需要高。
ただ一方で、歯科衛生士は、離職率の高い仕事でもあります。
「歯科衛生士」の資格は持っているけれど、今は歯科衛生士の仕事はしていない、
という方々が多いのも特徴で、
逆に歯科衛生士として働いている衛生士さんが、わざわざ「現役の歯科衛生士」という言葉を使うほど。
(ちなみに、やめられている方は「元歯科衛生士」と言っていたりします。)
その理由はいろいろあると思いますが、
一つは、患者さんの治療中など歯科医師と1メートルぐらいの近い距離で、タッグを組むため、
良くも悪くも、機嫌のよい時も悪い時も、
歯科医師の性格をモロに受けてしまうことと、
そこに恵まれても、
上を目指そうとした場合、
個人の能力や努力で、評価されにくい面のある仕事、ということもあるのかもしれません。
例えば、営業職などの場合、
売り上げなどの成績が、数字で明確に分かります。
そのため、社内での順位も、「成績順」。
ということが多く、努力すれば努力した分だけ、成績をだして結果を出せば、その分だけ、評価を受けます。
それが自分の収入にもつながることも多く、
個人の能力や努力に対する評価が大きいのですが、
歯科衛生士の場合、評価する数字が出にくい仕事のため、
順位は、ほぼ、入社順。
または、
先生に気に入られている?とか、性格の強いもの順。(笑)
(つまり、必ずしも「実力」によらない世界)
どんなに技術が上手くなっても、患者さんと仲良くなっても、
先輩は抜いてはいけない、とか、立てなくてはならないなどの暗黙の了解があり、
そこを守っているからこその平和?で、
先輩より上を目指した時の、
抵抗感が半端ない。
(ほぼ退職。(笑))
つまり、歯科医院に勤めた場合、
何より求められるのは、いい言葉で言うと、協調性。
生意気にならない、ある意味、先輩より上を目指さない、平和な心。
歯科医院を経営する歯科医師の立場としても、
歯科医院は、歯科医師一人では成り立たず、
常に、歯科衛生士や歯科のスタッフがいて、回せる仕事なので、
一番いて欲しいのは、「長く働き続けてくれる歯科衛生士さん」。
大切な存在なので、安易に、そこの順位をひっくり返そうとされることは大変迷惑、という事情もあります。
昔、岸本加世子さんと、樹木希林さんの、カメラフィルムのコマーシャルで、
「美しい方は、より美しく、
そうでない方は、それなりに」写る、
というのがあったのですが、(笑)
例えば先輩や周りの人が、冷静な判断ができる優しい人でも、
そうでなくても、それなり合わせていく柔軟性が、求められる。
歯科衛生士という資格は、
歯科に関しては6年間歯科大学で学ばれた歯科医師に知識が及ばない上、
入社順などで、その順位維持に納得しないと、
職場でも輪を乱す人としてとらえられることがあるため、
すごく能力の高い、上昇志向のある方が、見切りをつけて辞めて行かれるということもあると思います。
努力する、とか、上を目指すということが、歓迎されない場合もあり、
つねに上下のバランスの中にいる、というか、突出できない、ことに不満を持ってしまうと、歯科医院で働くのは、難しいかもしれません。
ただ、今はSNSなど、収入を得る手段も、多様化し、
自分なりの働き方をできるチャンスも増えたと思います。
今、大学受験では、「思考力のある人」を合格させようという動きがあり、
試験内容も、今までの「知識」を求める問題から、考えて答えを出すという問題が多く出されるように、変革されつつあるそうですが、
時代は変わります。
これからは、自分の頭でものを考える優秀な歯科衛生士さんが増えてくると思います。
また、人への接し方や態度も、「誰も見ていないから」とか、見るのがごく一部の人という感覚で、許されるというような時代は終わり、SNSなどで多くの人に伝わることによって、
より、人に優しい、洗練された態度や考え方が当たり前になる時代に切り替わってくるように感じています。
私個人的には、歯科衛生士の資格は、取って良かったと思いますし、
就職に強いことも、パートなど時間を短くして働くこともしやすい仕事だと感じています。
職場でも、とくに先輩を抜かそうてきなこともなく、
超平和な性格のため、
(良いのか、悪いのか?(笑))
また、自分が主役という社長タイプ?というより、
ついていきますタイプなので、(笑)
良かったかもしれません。
(社長タイプは、歯科衛生士よりも歯科医師がいいかもしれません。)
それぞれの仕事で、メリットもデメリットもあると思いますが、
今は、SNSなどを通して、家にいながら世界に発信出来て、収入も得られたり、
歯科医院という環境以外でも、働き方がある時代なので、
もし今、やめようと思っているなら、
人の役に立てる、自分なりの方法を考える。
(副業禁止のところもあるかもしれないので、自己判断で。)
「歯科衛生士」という仕事自体が嫌いではないのなら、その資格を活かす方法を考えるなど、働き方を考えてみるのもいいと思います。