歯ブラシの取り替え時期は、いつ? 歯ブラシを取り替える理由。

 歯ブラシの取り替え時の目安は、一か月、と、言われます。

毛先が開いていないか?(直線が保たれているか)、毛先の摩耗、衛生面(菌の繁殖)などが、取り替え時期のポイントになると思います。

 歯ブラシを取り替える理由は、衛生的な観点、歯ブラシの毛の弾力、歯垢除去能力などが落ちるから。
同じように磨いても、落ちる歯垢の量が格段に違ってきます。

まず、新しい歯ブラシの毛は、このような感じ。



 注目するのは、歯ブラシ毛が、柄の植毛部分(根元)から、毛先まで、真っすぐに直線であることと、
毛先の摩耗がないことです。

 歯磨きで、歯ブラシの毛を、歯ブラシの柄の植毛部分から、歯面に当たる部分まで、「直線に保ったまま」、その場所で(毛の位置を移動させずに)
前後に動かします。(揺らします)





上の写真で、歯ブラシの毛が、柄の植毛部分から、歯面に当たるところまで、
毛が「直線のまま」、前後に揺らされているのが分かりますか?

このように、毛を直線の状態に保ったまま動かした時、歯ブラシの毛先の「断面」でとらえた歯垢が、
歯ブラシの毛が揺らされることにより歯面から剥がれ、歯垢が落ちる、
ということなのですが、
(コチラの記事。『歯みがきしているのに「磨けていません」と言われてしまう理由。 歯ブラシで、歯垢を落とすコツと、方法。』

毛先が開くとは、
真っすぐ、直線だった毛の直線のベクトルが、曲がって分散されることで、
狙ったところの歯垢を、毛先の断面でとらえる能力が落ち、
さらに、力を伝える能力が落ちる、ということです。



新しい歯ブラシは、毛が直線で、狙ったところの歯垢をとらえ、
それを揺らすことにより、歯垢を落とすことが出来ますが、

毛の開いたブラシでは、



毛が曲がり、狙ったところの歯垢をとらえられない、ことに加え、
力(圧)も、かからないことが分かります。

 まず、この歯ブラシの毛の直線が保たれていなければ、
歯垢をとらえる能力が落ち、さらに、歯面から歯垢を剥がす力を真っすぐに伝えることができなくなるため、
同じ動き、同じ時間、磨いても、歯ブラシの歯垢除去率は落ちます。

つまり、新しい歯ブラシは、歯ブラシの柄の植毛部分から、スクっとまっすぐ直線で立ち、
歯ブラシの柄と、歯面が、ブラシの毛の直線で結ばれ、
毛先の断面で歯垢をとらえることができて、
そこに力(圧)が加わり、それを左右に揺らすことにより、
歯ブラシの毛の弾力で磨けますが、

この歯ブラシの毛が曲がったり、
劣化で、弾力を失うことにより、
歯垢を除去するときの、歯垢をとらえる能力と、歯面から剥がす能力の、両方が落ち、
同じ時間、同じように磨いても、
なかなか歯垢は取れなくなってくる、ということだと思います。

また、この歯ブラシ毛が開かず、歯ブラシの毛を曲げずに、直線を保ち続けられたとしても、
歯みがきするたびに、毛先は摩耗していきます。

これを視覚化すると、こんな感じです。



左側が、新しいワンタフトブラシの毛、
右側が、古い、摩耗した毛です。

ともに、毛先はさほど開かず、直線は保たれているのですが、
毛先が摩耗して、幽玄的。(笑)
(標本用に、標準よりもかなり使い込んでいます。ここまで使うと歯垢も落ちにくくなるので、ここまで使わずに、取り替えてください。)

毛先が細くポヤポヤしたような状態になっているので、
歯垢を搔きとる力が、極端に落ちているのが、見ても分かりやすいかと思います。

古いワンタフトブラシ


新しいワンタフトブラシ

 (両方とも「Ciメディカル ミクリン MICLIN ワンタフト」)

 こうなると、直線は保たれているので、
歯垢自体を、毛先でとらえることが出来ますが、
毛先が細く、幽玄的になっているので、力(圧)がかからず。

ブラシの毛が、摩耗のにより擦り減って、弾力を失い、歯垢を搔きとる力が、弱まった状態になります。

 歯ぐきをマッサージする力も衰えますが、
せっかく磨いたのに、非常に効率の悪いことになるので、
早めのブラシのお取替えをおすすめしている、という感じです。

 よく、歯ブラシの新品、おろしたてよりも、
少し磨いて、やわらかくなった歯ブラシの方が使いやすい、という方もいらっしゃるのですが(笑)
できれば、おろしたてが一番使いやすいように、
歯ブラシを少し、やわらかめにするなどして、
(テペ歯ブラシなどが、比較的やわらかく磨けると思います)
歯ブラシの毛の、直線も、摩耗も、衰えない状態で、使うのが理想です。
また、古くなった歯ブラシは、細菌が付き、衛生的にも、取り替えたほうがいいと思います。

 歯ブラシの替え時は、1か月を目安にして、
多少前後しても、
歯垢がキレイに落ちているか? 歯ぐきが健康な状態か?
歯ブラシの毛が開いていないか?
摩耗していないか?
歯ぐきは、きちんとマッサージされてキレイに整っているか?
などを見て、
時期を見極め、お取替えされるといいと思います。

 ちなみに、上の、古い(毛先の摩耗した)ワンタフトブラシは、
友歯科衛生士さんが、見本にするために、長期間かけて磨いたもので、

毛先の開いた歯ブラシは、幼い我が子が、はりきって(力を入れて)磨いて、数日で作り上げてくれた見本です。(笑)
(使用期間は、たった数日程度ですが、毛先が開いているので、もちろん取り替え時です。(笑))

 歯ブラシの劣化は、歯磨きするときの力加減によるところが大きいのですが、
歯ブラシの圧は100~200グラムが理想と言われていて、
量りに、歯ブラシの毛先を当てて、圧をかけ、「100~200グラム」になったときの圧、になります。

力を入れないことで、歯ブラシも、多少は長持ちしますし、
歯ぐきの形が変わるような弊害も防げます。
また、歯ブラシの取り替え時を間違えないことで、
歯垢の取れた、歯ぐきもマッサージされて血行の良い、健康的な口の中を保つことになります。

 歯ブラシの使用本数は、年間、
日本が3・5本、
ドイツは20本、
スウェーデンは12本、
韓国は8本
だそうですが、日本は少なすぎ。
ここは、もったいない根性をださず(笑)、
思い切りよく、歯科先進国スウェーデンなみに(月に1本程度)取り替えるのがいいと思います。


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